> japanese     english

【2018年 9月 写真展示のお知らせ】

lp001

view001 view004 view004 view001 view001 view001

© Kazuma Obara 2018

小原一真写真展「A STOLEN FATHER」

展示期間 2018年9月15日(土)~21日(金)
時間 12:00-19:00(会期中休館日なし)
場所 photo gallery Sai
553-0002 大阪市福島区鷺洲2-7-19
http://photo-sai.com/access.html
入場料 500円(高校生以下無料)

*ワークショップ「物語を語る。- 写真集作りのためのストーリーテリング」も同時開催します。


一国家、民族、地域における正史という名の物語は地政学的な政治環境、国内情勢によって様々な形で語られ保持されてきた。そして、それぞれの物語から除外された人々は語られない歴史の中で見えないものにされてきた。

当展示は、それらの取り除かれた歴史の一部に焦点を当てたドキュメンタリープロジェクトである。第二次世界大戦下、連合国軍捕虜と地域住民を合わせて20万人以上が日本によって強制労働を強いられ、「死の鉄道」とまで呼ばれる程に膨大な死者を生んだ泰緬鉄道建設は、日本兵、連合国捕虜、アジア人労働者、朝鮮・台湾人捕虜監視員など14カ国もの人々が関わる中で、多くの物語は日本兵と連合国捕虜に集約されてきた。写真展「A STOLEN FATHER」では、タイ、マレーシア、韓国、イギリス、オーストラリア、そして日本で撮影した写真とともに、様々な個人写真を用いながら、それぞれの物語から見えない、もう一つの戦争の物語に光を当てる。


機材協力 富士フィルム株式会社
撮影協力 Death Railway Interests Group
プリント協力 有木麗子
プリント制作 株式会社JVIS
協賛 巣守金属工業株式会社

 

《関連イベント》

ワークショップ「物語を語る。- 写真集作りのためのストーリーテリング」4日間

日程 9月18日(火)~9月21日(金) 19:30 - 22:00

募集人数 12名(最低実施人数7人)応募が定員に達した場合、その場で申し込みを終了致します。

参加費 3万円(税込)

お申込み kazuma924(a)gmail.com まで ※(a)は「@」に書き換えてください。
メールのタイトルに「ワークショップ希望」と記載の上、① お名前、② 連絡先(メール及び携帯電話番号)をお送りください。

参加者に求めるもの 写真のジャンルは問いませんが、既に撮影を始めている作品があることが前提条件です。
ワークショップ開始時にデジタルデータとプリントデータ(L版、普通紙で構いません)を30枚~100枚程度
準備してもらいます。

応募締め切り 9月10日(月)WebsiteからのPaypal決済、または銀行振込によって申し込みが完了します。

場所  photo gallery Sai

ワークショップの概要

自身で撮影から編集、製本作業までを一貫して行い、国内外で出版活動を続けている小原による本 作りのためのストーリーテリングを考えるワークショップを開催します。参加者は4日間の日程を 通して、自分の作品のコンセプト、それを最大限に伝えるための編集、写真集として在り方につい て考えます。

スケジュール

1日目「作品について考える。」

漠然とした自分自身の作品について、それぞれのプレゼン後、ディスカッションを通して、より明 確に自分が写真表現を通して行ったこと、行おうとしていることを言語化します。言語化すること で、より明確な編集方針を見出します。

2日目「物語を語る編集1」

写真は写真集という媒体によって、何らかの順序(必ずしも一方方向ではない)が決められること によって、それがリズムを生み出し、物語が語られていきます。参加者それぞれの作品を物語る為 の順序について、実際に写真を並び替えながら考えていきます。

3日目「物語を語る編集2」

2日目に引き続き、編集作業を行います。後半、それぞれの編集方針についてグループディスカッショ ンを行い、自分自身で考えた物語が他者に伝わり得るのかを考えます。

4日目「物語を語る本」

最終日は、編集作業によって得られたアイデアをどのように本という媒体に落とし込むのかを考え ます。写真は、本というフィジカルな物体に落としこまれることによって、二次元から三次元へと 表現手法を変えていきます。様々な「素材」に関して議論を重ね、物語を最も説得力ある形で語り 得る最終形態について考えます。


【略 歴】

小原一真(おばら・かずま)

1985年 岩手県生まれ。フォトジャーナリスト。
KEYSTONE(スイスフォトエージェンシー)パートナーフォトグラファー。宇都宮大学国際学部で産業社会学を専攻。金融機関の営業職として働く傍ら、DAYS JAPANフォトジャーナリスト学校に通う。2011年の東日本大震災直後に会社を退職し、東北沿岸部の取材を開始。福島第一原発内部の写真を撮影した写真はヨーロッパを中心に幅広く紹介された。その後、原発作業員のポートレートを撮影し2012年には写真集「Reset Beyond Fukushima」がスイスのLars Muller Publisherから出版される。同時期にスイスのフォトエージェンシーKEYSTONEと契約。2014年には太平洋戦争下で空襲の犠牲者となった子どもたちのその後を追った「silent histories」を手製写真集として自費出版。同写真集はParis Photo First photobook Award shortlistの他、米TIME紙、英Telegraph紙、Lens Cultureなど様々な媒体でBEST PHOTO BOOKS 2014に選ばれる。同写真集は2015年11月に普及版としてメキシコの出版社Editorial RMより1900部出版された。

2015年1月よりLondon College of Communication MA Photojournalism and Documentary Photographyで学びながら、ウクライナのチェルノブイリで長期プロジェクトに取り組む。ウクライナで行われたプロジェクト「Exposure」は世界報道写真コンテスト2016の「people」カテゴリーで1位を受賞。