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 © 2010 Leonardo Pellegatta, all rights reserved.

レオナルド・ペレガッタ写真展 『イル・チルコ』
Leonardo Pellegatta "Il Circo - The Circus"

2010.05.07. (fri) - 05.16. (sun)
Open 12:00 - 20:00 定休木曜日


大きなテントはぐんぐん膨らみあがり、サーカスは空に舞い上がってゆく…まるで気球のように。

田園から高速道路、そして郊外から大都市へと飛んで行き、とうとう広い空き地を見つけ、着地する。少しの間だけ、暗闇から盗まれたその空き地が、サーカスの“家”に変身するのだ。

サーカスについてのドキュメンテーションは1997年、イタリアの三つのサーカスファミリーと旅路を共にしながらミラノで始まった。時を重ねるにつれ、サーカスの大きなテントの中で起こる様々な出来事を知り、見ることが出来た。サーカスの人々、彼らのショー、舞台裏の仕事、その終わりのない旅、そして小さなサーカス団の中に存在する強い絆…。大きなテントはまるでサーカスの人々の身体の一部のようであり、彼らのアイデンティティーを包み守っているかのように思われる。彼らは魔法の存在を具象化している。観客席の子供達に奇想天外な現実を見せることは、同時にサーカス芸人の子供達に、彼らの技巧と、そして運命を啓示しているのだ。

サーカスの旅は、先祖伝来の旅でもある。映画監督、フェリーニはこう言っている。“曲芸師、手品師、ライオン調教師は我々人間の不変的な価値を象徴している。力、勇気、過酷さ、身体的能力…。だが道化師は、私達を嘲笑いながら人間の持つもろさ、とりとめのなさ、人生の不条理さを問い質しているのだ”。

サーカスが生き残っていく為には永遠に限りない旅を続けなければならない。

レオナルド・ペレガッタ



<レオナルド・ペレガッタ プロフィール>

1970年、イタリア・ミラノ生まれ。
1996年、" Fine Arts at the School of Visual Arts of New York"を卒業。97年よりプロフェッショナル・フォトグラファーとしての活動を開始。特にダンスや演劇の分野で数多くの撮影を行う。98年には、オペラとクラッシックの音楽祭である"The Festival of the Two Worlds"の公式カメラマンに選ばれ、その作品は資生堂やMaloなどの広告に採用されてきた。 2003年より活動拠点を東京に移す。『モノ・マガジン』『日本カメラ』などに日本国内で撮影した作品を発表するとともに、読売新聞の記念キャンペーンなどの広告写真も手がける。また、ライフワークとして、イタリアのサーカスに関するドキュメンタリー映像と写真のプロジェクトを行っている